貴女のために 歌詞
明けきらない朝 浅い夢の中
戻らぬ女性(ひと)の面影
失っては目を覚ます
胸をしめつける痛み
どれだけ時が過ぎても癒えることなく
私の奥にクサビを打ち込む
写真の中で百合の花がこぼれるように
美しく微笑む人
帰らぬ日々は今も鮮やかに
朝露のように揺れている
夜の暗さよりも朝のせつなさが
心を曇り凍らせる
罪なき命 守りたかった優しい眼差し
遠い記憶の波が打ち寄せては消えて往く
ただ静寂に飲まれて去って往く
幾千の時を越えても
幾億の想いを枯らしてみても
その声が私の名を呼ぶことはもう二度とない
夢の奥津城(おくつき)で微かに響くだけ
どうか次の世で 貴女が幸せに満ちあふれ
暮らせるような世界を
私はこの手で永久(とわ)に描き続けよう
姉上 貴女のために
まどろみは遠く奪われ
突き刺すような悲しみに 朝は巡り来る
決して弱くはない
昇り始めた陽の光が希望への道を照らして行く
降り注ぐ輝きが冷えた心を温めて溶かして行く
人は儚いもの だからこそ強く強く生き抜ける
幾千の時を越えても
幾億の想いを枯らしてみても
白い指がこの髪に触れたあの日は訪れはしない
懐かしい風が静かに頬を撫でるだけ
いつか全ての人々が笑い合い
喜びを分かち合える日が来るのを
私はいつまでも祈り続けよう
姉上 貴女のために