いぬかみっ!狂走曲 第五幕 たゆね・いぐさと啓太編 それは、真夜中突然に 歌詞
(啓太K たゆねT いぐさI)
K かわいこちゃんがやって来る お風呂に入りにやってくる
K ここは贅沢〜 薫んちの湯〜
K ああ、極楽 極楽。
この湯煙に紛れて死角になる一角にゆーっくりと陣取ってぇ…。
おおっ!きたきたっ!
<ガラガラッ>(戸を開け、お湯を流す音)
(たゆね、いぐさ身体を洗う)
<たゆね鼻歌>
(ふたり湯船につかる)
T いいお湯だねえ きもちいいね
I ほんとだね ぽかぽかで疲れがとれる
T ねぇ、こんな静かなお風呂って はぁ、ほっとする リラックス
I みんなが 寝静まったら ちょっと贅沢なバスタイム
T ねぇねぇ、いぐさ。さっき書いてたの何?
I え、ええっ!あれは、なんでも…。
T そんな、隠さなくってもいいじゃん。なんか書いてるでしょ? やおい…
I そ、そんな、あの…そのっ…。 うふふ。そんなに聞きたいですか?
T うんうんうん。聞きたい。興味ある〜っ。
I でも、いいんですか?
聞いたら取り返しのつかないことになるかもしれませんよ。
T だいじょーぶ、だいじょーぶだってば!勇気を出して言ってみよー!
I コホン。それでは…昔々あるところに…
大きな学校の寮がありました。その寮は、人里離れた森の奥にあり寮生以外
滅多に人の訪問はありません。
夜になると怖いくらいシンと静まり返り、
虫の声と鳥の声以外しないようなそんな場所でした。
T ゴクリ。(つばを飲む)
I それは、とても古い建物で長くて暗い廊下を歩くと
ミシミシッ、ミシミシッと気味の悪い音が…。
T も、もういいや…。
I その廊下の突き当たりを出ると離れに、古い大きなお風呂場がありました。
T えっ、お、お風呂場っ!?
I そのお風呂場には、昔から真夜中になると…。
K ま、まいったな…。だんだん、のぼせてきたぞ…。
このお湯、ちぃーと熱いんだよな。ま、お陰で湯気がもくもくで
それに紛れて、こんなおいしい思いもできるんだけど。
いや、ちょっと湯気のせいでこっちの視界も悪いしな
もう少しだけ近づいちゃおうかな。これじゃよく見えないしさー。
<ちゃぷん、ちゃぷん…>
K お話し終わるのまぁーだかなぁ 怪談終わるのまぁーだかな
K 俺は、ゆでだこー 薫んちの湯ー
I 誰もいないはずの真夜中のお風呂場で、水面にぶくぶくと奇妙な小さな泡。
湯の底からは、何者かのくぐもった叫び声。そして、洗面器がカタンと!
T ひぃぃぃーーーーーっ!
I ごめんなさい。私のぼせて気分悪くなってきちゃった。
続きはまた今度。先に出てるね。
I いいお湯だねえ きもちいいね お肌までピカピカで うれしくなるね
I ねぇ、こんな真夜中貸し切りで はぁ、ほっとする 癒されて
I ラララララララララ (以下ハミングでF.O退出)
T ボ、ボクもこの寒気をなんとかしてすぐ出よう…。
こ、怖くなんかないぞ、怖くなんか。
<ブクブクブク…>(水の泡の音)
T ぶ、ぶくぶく…っ?!
K (お湯の中から)だ、ず、げ、でぇぇぇ…
T ひぃーーーーーーーっ、こわくないっ、こわくないっ、ボクは強いんだっ!
K のぼせたぁぁぁ…
<ザブーン カタン!>(啓太お湯から手をだし、側にあった洗面器を必死につかむ)
T ぎ、ぎゃーーーーっ!
(湯船から飛び出し音の方向へ洗面器をたくさん投げつける)
K お、おたすけぇぇぇ…
T ぎ、ぎゃーーーーっ、貴様っ、侵入者か!この無礼者っ。容赦せん。
破邪走光・発露×1 『たゆね突撃』
K ちょっ、ちょっと待ていっ!
<どごーーーーーーーーーーーん。>
K こんなんばっかか〜。(泣)
<キラーン。>
T ふう。ん?なんかどっかで聞いたような声だったような。
ま、いっか。さ、あがって寝よ。寝よ。